土塊動かす水はどこから?

毎回ご報告が遅くなってしまってますが
(というのが、もはや恒例になってしまいました・・・)

日経コンストラクション2018年2月12日号の
ドボク模型プレゼン講座Ⅱに
排水ボーリングのドボク模型実験が掲載されました。

排水ボーリングって地すべり対策の基本なんですけど
「当たるも八卦」みたいな感じになってしまうことも。。。

地下水が地すべりの原因になるのは分かっていて
地下水を抜くための排水ボーリングに効果があるのは
分かっているのですけど

正直なところ
どこを狙って排水ボーリングをするのか?
というのは難しい。。。いや、本当に。

ということで
地すべりに見立てた豆腐を使って
どこに地下水が流れているのか
実験してみました。

豆腐を使って
地形的な視点でどこに地下水が流れているのか
当たりをつけよう、という実験です。

実験は
豆腐を地すべりの形におたまでくり抜いて
もう一度くぼみに戻します。

くり抜いた方が地すべりする方、
戻した方が動かない、地山の方です。

次に、排水ボーリングに見立てたストローを
地すべりする方の豆腐にぶすっと差して
穴を開けます。

そして
食紅で色を付けた水を隙間に注入。

どこに穴を開けると
水がでやすいか?という実験です。

実験の結果は、、、
日経コンストラクションの記事や動画を見てほしいのですが(笑)

それではあんまりなので
ヒントを書いておきますね。

排水ボーリングで水がでやすいところ、というのは
地下水がたくさんありそうなところです。

では、地下水がたくさんありそうなところとは?
それは、水がいる空間、というか隙間がたくさんあるところです。

では、隙間がたくさんあるところとは?
地すべり場合は、地形的にあの辺り??
それが、答えです。

何だか当たり前のことを言ってるだけのように
聞こえるかもしれないですね。

大事なことというのは
シンプルなことが多いですから
模型を利用しながら
シンプルに考えていくことは効果的です。

今すぐはピンとこないかもしれないですけど
そう思って現場に行くと
きっと、ここには水があるにんじゃないかな、と
気づくことがあるでしょう。

ささいなことでも
こうやって自分で考えることができるのが
大事なことだと思います。

とはいえ、
実験の結果を知りたいあなたは
日経コンストラクションの記事を
ぜひチェックしてみてください!

日経コンストラクション:模型実験プレゼン講座一覧(コチラ

会員登録すると実験動画も見ることが出来ますよ。

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落石の衝撃にどう耐える?

毎回ご報告が遅くなってしまってますが
日経コンストラクション2018年1月8日号の
ドボク模型プレゼン講座Ⅱに
落石実験のドボク模型実験が掲載されました。

ちょうど落石対策便覧が改正されたばかりで
注目が集まる落石対策。

落石対策工の設計の基本的な考え方を
振り返るきっかけにしてみてください。

第9回落石実験

落石対策として一般的なのは
「落石防護柵」と「ポケット式落石防護網」
です。

この2つは似ているように見えますが
落石エネルギーを吸収する考え方が
ちょっと違います。

一般的な落石防護柵は
落石を跳ね返すので
全部の落石エネルギーに耐えないといけません。

一方、ポケット式落石防護網は
落石を受け流すイメージなので
その分、網が吸収するエネルギーは小さくなります。

部材の一部を変形させて
エネルギーを吸収する仕組みにすることで
大きな落石エネルギーに耐えようというのが
高エネルギー吸収型落石防護柵です。

「わざと」弱い部分を作っておいて
その部分に集中する変形を
コントロールする仕組みです。

緩衝装置とよばれるこの部材を
ドボク模型実験では
結束バンドで作りました。

部材にかかる衝撃が大きいと
紙が破れるようにして
吸収できたか、できなかったかを
可視化しています。

おもしろい実験になったので
まだご覧になっていない方は
ぜひチェックしてみてください!

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アンカーが破断するとどうなる?

日経コンストラクションに連載中の
ドボク模型プレゼン講座Ⅱ。
第8回のテーマは「アンカーが破断するとどうなる?」です。

斜面にある十字印のコンクリートには
ワイヤーがあって
山が動くのを抑えているので
いつも力がかかっている状態にあります。

この構造物をアンカー工と呼んでいます。

橋やトンネルのコンクリート構造物で
維持補修の大切さが注目されていますが
アンカー工にも老朽化の波は押し寄せています。

アンカー工で問題となるのが多いのは
山の中で引っ張っているワイヤーの破断です。

初期のアンカーは
ワイヤーの錆止め技術が不十分なことがあり
切れてしまう事例がではじめました。

ワイヤーの切れる位置によっては
文字通りポーンと飛び出してしまうので
とても危険です。

川の向こう側まで飛んだ、といった
噂話を聞いたこともあります。

飛び出してしまうのは
ワイヤーが奥側で切れたときです。
想定より大きな荷重が作用して
すべり面の近くで破断してしまうと

アンカーの頭部側にエネルギーが解放されて
飛び出してしまいます。

アンカーの破断でよくある
もう一つのパターンとしては
十字印のコンクリートの
すぐ裏側に水が回るなどした場合。

この場合は飛び出すことはないですが
歩道に落ちてくるため
斜面の下を歩いている人に当たるかも。

どちらにしても危険です。
ワイヤーが破断する前に点検して
異常に早く気がつくことが大事です。

日経コンストラクションの記事→(コチラ
会員登録すると実験動画も見ることが出来ます。

地震に強い石垣とは?

日経コンストラクションに連載中の
ドボク模型プレゼン講座Ⅱ。
第7回のテーマは「地震に強い石垣とは?」です。

先日ご紹介した
建設技術展で行った実験内容が
記事になりました。

地震、石垣というキーワードで
思いつくのは
「熊本城の石垣」
でしょうか。

熊本城の石垣も
過去の地震に何度も耐えてきました。

石垣の仕組みについて
実験しながら
地震に強い擁壁の構造についても
応用できないかも考えてみました。

いろんな基準ができる前
昔の人の知恵が詰まった構造物の
そもそもの仕組みを継承し

現代に応用していくのであれば
技術者冥利に尽きますね。

日経コンストラクションの記事→(コチラ
会員登録すると実験動画も見ることが出来ます。

 

建設技術展近畿 土木実験プレゼン大会

2017年10月25日に建設技術展近畿で「土木実験プレゼン大会」が開催されました。今回は、藤井俊逸が「石垣の強さ実験」を行いました。

2017年10月25日に建設技術展近畿で
「土木実験プレゼン大会」が開催されました。

この大会は2009年からスタートし、
土木学会関西支部の名物企画となっています。
藤井基礎設計事務所は、毎年参加しています。

今回は、藤井俊逸が「石垣の強さ実験」を行いました。

●会場の雰囲気
所々にモニターがあって、
プレゼン場所から遠くの人も
土木実験が見やすいようになっています。

見ている人

●実験内容
「石垣の強さ実験」で、
お城の石垣が強い理由を考えてみたいと思います。

熊本地震は、2016年4月14日・16日に、
熊本県と大分県で、発生した、最大震度6強の地震です。

熊本城の石垣が、崩れたことが、ニュースになりましたね。
飯田丸5階櫓の石垣は、崩れましたが、
コーナー部分の算木積み1本が最後まで踏ん張って、
飯田丸5階櫓の崩壊を防いだことが話題になっています。

この石垣、直高15m、勾配65°位。
今の基準では到底もたない擁壁ですが
なぜ、こんなに強いのかを解明する実験です。

実験ケース.jpg

ケース1 傾斜→直線・積み方→水平・石→大
ケース2 傾斜→直線・積み方→傾斜・石→大
ケース3 傾斜→寺勾配・積み方→傾斜・石→大
ケース4 傾斜→寺勾配・積み方→傾斜・石→大小混合

これらの石垣に、重力と振動を作用させて、
変形状態を実験で確認していきました。
結果は、この通り。

藤井結果発表.jpg

ケース1→ケース2→ケース3→ケース4の順番で、
移動量が小さくなりました。
この理由について、解説をしました。

詳細については
日経コンストラクションの「ドボク模型プレゼン講座第2弾」で
掲載される予定ですので
おたのしみに!

全員写真.jpg

みなさんも
模型実験プレゼンに挑戦してくださいね!!

杭に働く力とは?

先日、日経コンストラクションに
最新のドボク模型実験を紹介しましたが

振り返ってみたら
第4回と第5回をブログで
紹介していませんでしたので

今回は第5回のご紹介です。

第5回のテーマは
「杭に働く力とは?」です。

もう1年前くらいになるのか

マンションを支えている杭が
地面の中の硬い層まで届いておらず
建物がゆがんだ

というニュースがありました。

硬いところじゃないと
重さを支えられない

というのは
イメージしやすいし
分かった気になるのですが

じゃあ、そもそも

どんな力(重さ)を支えなくちゃいけないのか?

を、考えてみると

実は建物の重さだけ、と
単純にはいかないのです。

特に

軟弱地盤と呼ばれるところでは
(杭基礎のところはほとんどそうですが)

建物の重さ以上の力が
杭に働くことがあります。

支持層と呼ばれる地盤は
建物の重さにプラスして、その力にも
耐えなければいけません。

その正体と、力が働く仕組みとは?

ぜひバックナンバーを探してみて
もう一度確認してみてください。

日経コンストラクションの記事→(コチラ
会員登録すると実験動画も見ることが出来ます。

斜面に差し込む鉄筋の役割は?

先日、日経コンストラクションに
最新のドボク模型実験を紹介しましたが

振り返ってみたら
第4回と第5回をブログで
紹介していませんでしたので

今回はさかのぼって
ドボク模型プレゼン講座Ⅱ第4回のご紹介です。

第4回のテーマは
「斜面に差し込む鉄筋の役割は?」です。

このブログを訪れているのは
ほとんど土木業界の方だと思いますので

「鉄筋挿入工」

という言葉に馴染みがあるかもしれません。

斜面に鉄筋を差し込むと
表層崩壊を防ぐ工法です。

地面内に鉄筋を入れるというと
何となく
トンネルのNATM工法に似てますね。

それに
斜面の崩れるのを防ぐというと
アンカー工法にも
似ています。

実際のところ

鉄筋を地面に挿して
地面の中にアーチを作るところは
NATMに似ているし

斜面が崩れるのを防ぐための計算方法は
アンカー工法と同じです。

計算方法は同じでも
アンカーと全く同じではないので
斜面対策として
効果がでない現場もあります。

どこまでが同じで
どこが違うのか

原理や仕組みを知っておくと
自信を持って
現場で判断できます。

ぜひバックナンバーを探してみて
もう一度確認してみてください。

日経コンストラクションの記事
登録すると実験動画も見ることが出来ます。

アンカー定着部に働く力とは?

お待たせしました!
日経コンストラクションに連載中の
ドボク模型プレゼン講座Ⅱ第6回は
「アンカー定着部に働く力とは?」です。

最近の土木業界は
CIMやらAIやら3次元地盤解析やら
デジタル化してコンピュータに計算させる
最新テクノロジーの話題で持ちきりです。

そんな中
手作り、アナログ、自分の頭で考える
ドボク模型が紙面に載るのは
ちょっと誇らしいですね。

さて、今回は
原理を探るためのマニアックな模型です。
(セカンドシーズンはこればっかり?!)

アンカー工の対策について
イメージするためのドボク模型は
これまでにも作っていましたが

とくに定着部に注目した模型です。

「アンカー工の定着部?何それ?
しっかり定着していれば
仕組みが分からなくてもいいよ」

なんて、思ってしまいますよね。

でも、アンカー工って
ボチボチ維持管理の問題も
ささやかれています。

そんなとき
仕組みもわからず
ブラックボックス状態だと
本当にお手上げ。

だけど、

そのアンカーが
圧縮型か、引張型か、

その原理を知ってれば
何かの判断材料になる
可能性があります。

定着方法の違いが
将来的に何かの差として
現れるかも。

いくらAIが発達しても
最終的な判断を下すのは

「自分の頭」で考えている人

ですしね。

記事でも分かりやすく説明しているつもりですし
会員登録すれば動画も見れます。

記事:アンカー定着部に働く力とは?(日経BPサイト)

マニアックだけど
頭の体操にはちょうどいいので
ぜひ見てください。

何かご感想があれば
コメントしていただけるとうれしいです。

夏休みの自由研究に地すべり模型を親子で作ろう!

小学校の理科室で見たことのある、あのポスターに地すべり模型が登場しました!
あなたのお子さんが夏休みの自由研究で迷っていたら、地すべり模型を一緒に作ってみては?

小学校の理科室で見たことのある
あのポスターに
地すべり模型が登場しました!

あなたのお子さんが
夏休みの自由研究で迷っていたら
地すべり模型を
一緒に作ってみては?

地すべり模型のポスター

ポスターには

雨が降ったら
地すべりが発生する仕組みと
排水ボーリングの仕組みが

解説されています。

お子さんが2学期が始まって
理科室でこのポスター見つけたら

ちょっと
ヒーロー気分になれるかも。

一緒に模型を作ってあげて
お子さんを「地すべり博士」に
認定したら

学校の先生やクラスメートにも
土木のことも
自慢してもらいましょう(笑)

せっかくなら
他の土砂災害についても
一緒に勉強したいな!

という方は

>>模型実験の本<<

も、参考にしてみてください。

よい夏休みを!

雪の溶け方の観察 ~雪は上から溶けるのか?下から溶けるのか?~

今日は模型ではなくて番外編の実験です。
それも雪の実験。

もうすぐ夏なのに!なんて言わずに
冬を思い出して
涼しさを感じてみてください(汗)

思い出しもらうと
今年の松江は
例年より雪がめっちゃ降ったんですよ。

それで、ふと、

この雪は
表面から溶けていくのか
地面から溶けていくのか

気になったのです。

疑問を持ったら実験しましょう!

ということで
定点カメラで雪が溶ける様子を
観察しました。

写真をつなげて
動画にしたのでごらんください。

  
・・・

・・・・・・

動画だと分かりにくかったかもしれないので
写真でもまとめてみました。

雪の溶け方

(社内研修用にまとめた資料をキャプチャしただけなので
 写真の番号は無視してください。)

私の観察したところでは

・まずは全体的に(表面から地面まで一様に)溶ける
フワフワな状態からザクザクの状態に

・ある程度ザクザクになったら、地面の方から溶ける

みたいです。

雪の粒の間(雪の内側)の空気が
温かい空気(雪の外側)とつながっていて

雪は内側から溶けるから
最初は全体的に体積が縮む

のかな、と思っています。

来シーズンの雪の季節には
思い出してもらって
観察してみてください。

 

ところで、

雪と土砂災害には
密接なつながりがあります。

大雪になると
交通機能が麻痺するだけじゃなくて

地すべりも発生します。

地すべりの発生する原因の1つは
地下水が多くなることです。

大雪になって
溶けるときに水になって、
地面に染み込んでいくので

いつもの雨では動かない場所で
地すべりが発生することがあります。

実際に
今年の大雪でもいくつか
地すべりが発生しました。

・・・

そのドタバタが一段落ついたから
今頃、記事をまとめているんだ

なんて
深読みしていただこうなんて
思ってないですから!(笑)