日経コンストラクションに連載中の
ドボク模型プレゼン講座Ⅱ。
第8回のテーマは「アンカーが破断するとどうなる?」です。
斜面にある十字印のコンクリートには
ワイヤーがあって
山が動くのを抑えているので
いつも力がかかっている状態にあります。
この構造物をアンカー工と呼んでいます。
橋やトンネルのコンクリート構造物で
維持補修の大切さが注目されていますが
アンカー工にも老朽化の波は押し寄せています。
アンカー工で問題となるのが多いのは
山の中で引っ張っているワイヤーの破断です。
初期のアンカーは
ワイヤーの錆止め技術が不十分なことがあり
切れてしまう事例がではじめました。
ワイヤーの切れる位置によっては
文字通りポーンと飛び出してしまうので
とても危険です。
川の向こう側まで飛んだ、といった
噂話を聞いたこともあります。
飛び出してしまうのは
ワイヤーが奥側で切れたときです。
想定より大きな荷重が作用して
すべり面の近くで破断してしまうと
アンカーの頭部側にエネルギーが解放されて
飛び出してしまいます。
アンカーの破断でよくある
もう一つのパターンとしては
十字印のコンクリートの
すぐ裏側に水が回るなどした場合。
この場合は飛び出すことはないですが
歩道に落ちてくるため
斜面の下を歩いている人に当たるかも。
どちらにしても危険です。
ワイヤーが破断する前に点検して
異常に早く気がつくことが大事です。
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